この壁の向こうへ



この 狭い部屋を飛び出して

壁を壊して外に出て行きたいんだ

そうなりたいと ずっと思っていたんだ

この時が来るのを どこかで期待してたんだ




このちっぽけな部屋が 世界の全てだと思っていたわけじゃない

でも この空間の外がどれほど広いのか 僕は知らなかった

まだまだ知らない事がたくさんある、と思いながらも

僕だって少しは知ってるんだ、って自惚れていた




だから


今

扉を蹴って

外に飛び出すんだ

見渡す限り続く草原のような

果てしない世界に出逢いたい

そこに大きな岩があっても

つまづきながら道を走っていても

僕はもう戻らない

僕の気持ちは前にしか進まない

どんな辛い坂道も

僕の何かを変えてくれるはずだから

僕の背を

すこしずつ 伸ばしてくれるはずだから





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